

| 初夏の候、会員の皆様にはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 さて、去る3月11日に東北・関東地方に発生した巨大地震は未曾有の津波を伴い、一瞬にして大惨事を引き起こしました。人的被害・経済的被害は余りに甚大で、津波による被害に端を発した福島原発事故は未だ収束する見通しもなく予断の許されない伸展を呈しています。 被災されました皆様方に心からお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復興を祈念する次第でございます。 平成22年度のわが国経済は、デフレ状態が慢性化する中、政府の緊急経済対策や日銀による包括的な金融緩和政策の導入など、金融の安定化、景気回復に向けた政策展開などによって上半期は個人消費を中心に底堅い動きとなったものの、下期に入りエコ関連商品への政策支援の打ち切り等により景気は足踏み状態からマイナス成長に転じるなど、先行きの不透明感は依然として払拭されておりません。 このような中で、当金庫の営業区域内をみると、公共工事の落ち込みや、主要観光地における客足の減少、さらには高知県の地価下落率が全国一と公表されるなど、極めて厳しい状況にあります。 金融面においては、中小企業への資金繰り支援や住宅資金借入者に対する金融の円滑化を図るため、中小企業金融円滑化法が1年延長されました。 このような厳しい経営環境下、当金庫は地元の皆様方の温かいご支援の下、役職員一同が一致団結して、営業基盤の拡充と地域社会との共生に努力して参りましたが、当期末の預金残高は1,450億円(前期比3億円減少)となりました。一方貸出金は「地元と共に」をスローガンに、地元の皆様方の資金ニーズに積極的に取り組んで参りましたが、当地域の景況感はなお水面下の状態にあり、事業資金を中心に需要が低迷して当期末の貸出金残高は940億円(前期比70億円減少)となり、預貸率は64.84%となっております。 また、収益面では厳しい経営環境に対処すべく、経営の自己責任に則り、資産内容の健全化と体質の強化を図るため貸出金等の不良資産の償却・引当を積極的に実施(10億1千万円)した結果、差し引き3億3千万円の当期純損失を計上せざるを得なくなりました。これも当金庫の経営理念である健全経営に徹するためのものであり、不良債権の発生に的確に対処できる償却・引当の必要額の確保に万全を期したものであるとのご認識をいただき、よろしくご理解の程お願いいたします。 なお、当期決算後の自己資本比率は、信用金庫の健全性を示す基準となる4%及び平成21年度全国信用金庫平均12.36%を大幅に上回る20.52%(前期19.91%)となっており、経営の健全性確保に些かの狂いもありません。 迎える平成23年度は、協同組織金融機関の理念に徹し、厳しい状況下にある地域の中小企業、地域の皆様方に対する安定的な資金供給と有益な情報提供等を通じて、地域産業の再生・支援、金融秩序の維持・向上をはかるなど、引き続き信用金庫の社会的使命、役割の遂行に努めて参る所存でございます。 何卒、今後ともより一層のご支援、ご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。 |
| 平成23年6月 |
| 理事長 松田 基 |