EPISODE _02

地域住民の幸福 ずっと、近くで-
感謝の気持ちを
積みかさねていく。

SCROLL

信頼の“きずな”を育む。

誰よりも、お客さまの近くで、誰よりも親身になって。
城北信用金庫は、地域密着のイベント・活動に
積極的に取り組み、お客さまとの信頼を育んでいる。
職員一人ひとりは、どのような想いでそこに臨み、何を学んでいるのか。
ある若手女性職員のストーリーを追う。

テラー
丸山 夏紀
2017 年入庫
ずっと、
寄り添っていきたい。

 「やらせてください」。考える間もなく、そう答えていた。毎年、当金庫が夏休みに実施している「子ども日帰り旅行」の添乗員を打診された時のことだ。大学時代、学んでいたのはホスピタリティ。もともと旅行・ホテル業界を志望していたこともあって、“少し興味があった”。

 担当することが決まると、他店のイベント担当者との打ち合わせを綿密に重ねていった。打合せを重ねて感じたのは、日頃の窓口業務とはぜんぜん違うということ。お客さまに喜んでもらうためにどうすればいいか。安全にご案内するために何が必要か。これは、単なるイベントではない。この旅行は、大切な人に贈るプレゼントのようなものなのかもしれない。

 その時、思い出したのは、就職活動で城北信用金庫を選んだ理由だった。一度だけのふれ合いではなく、ずっと誰かに寄り添っていける仕事がしたい。あの時、わたしが思い描いていたもの。それがいま、ここにある。身が震えるような高揚感。そして、背筋が伸びるような緊張。好奇心だけのわたしは、もう、そこにはいなかった。

ふれあう喜び。
近づく心。

 当日は、真夏日だった。じっとしているだけで汗がにじむ。けれど、それも想定内。熱中症対策のドリンクや冷却シートも用意してある。準備は万全だ。この日までに、取り組んでいたことは、それだけではなかった。参加者、全員の名前を覚える。驚かれもしたが、お客さまはすぐに笑顔になってくれた。

 行先は、お台場の科学未来館。わずかな移動時間も、あらかじめ企画していたクイズやビンゴで盛り上げる。喜んでくれるかな?そんな不安をよそに、子どもたちは元気いっぱい。“マルちゃん”と親しみを込めて呼んでくれるのが、何より嬉しかった。お客さまと何気ない会話を交わす。訪問先で案内役になる。こぼれる笑顔を写真に収める。懸命に動き回っているうちに、1日はあっという間に終わった。

 「楽しい時間をありがとう」。そんな言葉をかけていただいても、実感はなかった。ほんとうは逆なんだ。そう思えた。「こんな素敵な時間をくださって、ありがとうございます」。一人ひとりのお客さまに深く、ゆっくりと一礼する。微かに感じる疲労が、どこか心地よいものに思えた。

今度は、
わたしが会いに行く。

 手紙を書いた。一人ひとりに対するお礼の言葉を、旅行中に撮影した写真に添える。それを郵送ではなく、自分の足で届けることは、自分で決めた。玄関口で「今度はわたしが、お店に会いにいくわね」。そう言ってくれるお客さまがいた。

 「マルちゃん、大好き」。お子さまからお返しの手紙を受け取ることもあった。感謝を伝えるつもりが、また、こちらがもらってしまった。旅行は終わったけれど、この絆は続いていくものなんだ。そう考えると何だか嬉しくなってしまう。お客さまの想いに、それ以上の想いで応え続けていこう。支店への帰り道。そんなことを考えた。1日中歩き回ったのに、足どりは軽かった。

 それから、ひと月あまり。わたしにとって嬉しいできごとがあった。旅行に参加したお客さまが来店され、子ども向けNISA口座を開設。そして、当金庫の金融教育イベントに参加してくれることになったのだ。「このあいだは、ありがとうね。次は子どもたちにお金のことを知ってほしくて」。短い言葉を交わしただけだった。けれど、それ以上は必要なかった。
ここから、はじまるんだ。
 そう、思った。いくらか狭い店内には、今日も大勢のお客さまが訪れている。いつもと同じ景色が、どこか特別なもののように思えた。

すべては、その笑顔のためにー
信用金庫の強みである「距離の近さ」。
それは、心の距離の近さだ。
目には見えない。ものさしでは測れない。
だからこそ、わたしたちは懸命に、真摯に向き合っていく。
すべては、この街のにぎわいのために。この街で、暮らす人々の笑顔のために。