白河信用金庫_ディスクロジャー誌2024
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金庫の財産の状況に関する事項 規則上の自己資本比率算出時にカバーされないリスクをVaR等により計量化し、計測可能なリスクと自己評定により得られた非計測リスクを一体化したのち、自己資本と比較・対照することで潜在損失への備えである自己資本を管理する統合的リスク管理態勢を20ページの統合的リスク管理規程で定めております。VaRで計測した信用・市場リスクに下記方法により把握したオペレーショナル・リスクを統合した2023年度末計測可能なリスクは、7,281百万円であります。 自己資本の充実度を評価する前提としての統合的リスク管理に加え、自己資本を各リスクに配賦し(以下「リスク資本」という)、リスクが配賦したリスク資本を超えないよう管理していくことで経営体力に見合ったリスク制御を行う資本配賦運営も行っております。 現在の自己資本の充実度に関しましては、自己資本比率は、国内基準である4%を大きく上回っており、経営の健全性・安全性を十分保てる水準にあると評価しております。また、当金庫は、各エクスポージャーが一分野に集中することなく、リスク分散が図られていると評価しております。以上により、現在の自己資本の充実度を評価した結果、自己資本は充実していると評価しております。 一方、将来の自己資本充実策につきましては、中期経営計画に掲げる収支計画に基づいた業務推進を通じ、そこから得られる利益による資本の積上げを第一義的な施策として考えております。 将来の自己資本の充実度の評価につきましては、統合的に把握した計測可能なリスクがすべて同時に顕在化した場合を想定し、現在の自己資本から差引き、自己資本比率を算出するという内部ルールに基づき、国内基準4%を上回る水準にあるかにより評価しております。 また、非計測リスクにつきましては、規程違反等が生じた際に事務統括部に報告するコンプライアンスモニタリングや苦情等をもとに作成した「定性リスクの把握・検証表」により把握しております。また、非計測リスクが顕在化した場合にその損失額が基礎的手法で算出したオペレーショナル・リスクの範囲内かを検証しており、2023年度末での非計測リスクはオペレーショナル・リスクの範囲内と評価しております。統合的に把握した計測可能なリスクが同時に損失として顕在化した場合の自己資本比率は、12.35%程度と国内基準4%を大きく上回る水準にあり、さらに非計測リスクは経営に重大な影響を与えるものではないとの認識から引き続き経営の健全性・安全性を十分保っていける水準にあると評価しております。統合的に把握した計測可能なリスクが同時に損失として顕在化した場合の自己資本比率算出内部ルール    自己資本 ― リスク合計―――――――――――――――――――― ×100 = 12.35%  自己資本比率算出時の分母となる額計測方法デフォルト時エクスポージャー自己査定における各債務者の総与信(地公体除く貸出金等)予想デフォルト率しんきん共同センターが算出した全国信用金庫実績デフォルト率(年間実績デデフォルト時損失率未保全(担保・保証でカバーされていない貸出金等)率保有期間信頼水準計測方法対象VaRとリスク量コア預金保有期間信頼水準計測方法信用VaRモンテカルロ・シミュレーション法フォルト率3年間の単純平均)を使用。1年99%市場VaR分散共分散法国内・外貨金利VaR(金利に感応するすべての資産・負債)6,132百万円、株価変動VaR431百万円、為替VaR287百万円、信用スプレッドVaR232百万円、残差VaR688百万円の単純合計に相関(分散投資の効果等)を考慮して算出。いつでも払い出し可能な預金(流動性預金)のうち、引き出されることなく、金融機関に長期間滞留している預金。流動性預金のうち残高は、①過去5年の最低残高、②過去5年の最大年間流出量を現残高から差引いた残高、③現残高の50%相当額、以上3つのうち最小の額を上限。平均残存年数2.5年。124日(6ヶ月)99%粗利益(直近3年間のうち正の値の合計額)×15%――――――――――――――――――――――― 直近3年間のうち粗利益が正の値であった年数7,281 統合的リスク管理手法とリスク量区 分リスク量 (百万円)信用リスク1,046 市場リスク5,881 オペレーショナル・リスク354リスク合計前 提 条 件40■ 統合的リスク管理■ 資本配賦運営■ 自己資本の充実度に関する評価方法の概要

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