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景況レポート

(2023年7月〜9月期実績、2023年10月〜12月期見通し)

 今期(7〜9月)は、物価高や猛暑による消費低迷、人件費等の経費増加、および受注・販売価格の伸び悩み等により、卸売業の一部と建設業等設備関連業を除き、ほとんどの業種で売上額・売上数量・収益ともに前期(4〜6月)を下回る結果となった。
 来期(10〜12月)については、海外経済の先行き不透明感や消費の停滞、資源高や人件費等の増加によるコスト高、および人手不足が懸念されるものの、製造業、卸売業の一部、不動産業、サービス業で回復を見込み、全体でも売上・収益ともに小幅の上昇を予想している。

概況

 2023年8月の有効求人倍率は、全国平均1.29倍で前月比変わらず(富山県は1.40倍で前月比0.03ポイント低下)。一方、9月の国内企業物価指数(速報値)は前月比▲0.3%、前年比では2.0%上昇となり、前年比の伸び率は9カ月連続で鈍化した。
 当庫の調査においては、今期(7〜9月)の景況感(D.I.)は、売上で前期比低下、収益では若干の上昇となった。
 来期(10〜12月)については、売上、収益ともに上昇する見通しとなっている。
 令和5年7月〜9月期の日経平均株価は、7月初め、33年ぶり最高値33,753円を付けた後、中国経済の先行き不透明感などの下落要因と米国株価上昇などの上昇要因が相まって、31,000円台前半〜33,000円台後半のレンジで上下に振れながら推移し、9月末には31,857円で引けた。

日経平均株価(単位:円)

  最高 最低
7月 33,753 31,943
8月 33,476 31,450
9月 33,533 31,857

業況

 今期(7〜9月期)の全業種の業況(前年同期と比較した増減率の平均)は、売上額▲1.0%、売上数量▲1.8%、収益が▲2.0%となり、前期(4〜6月期)との比較においては、売上額、売上数量、収益ともに減少となった。
 また、今期における全業種平均での売上額D.I.は、前期より2.9ポイント低下し▲5.8と2期ぶりの前期比マイナス、収益D.I.は0.5ポイント上昇の▲16.6となり2期連続の前期比プラスとなった。
 来期(10〜12月期)見通しの全業種平均のD.I.は、売上額で今期より6.3ポイント上昇し0.5を予想、収益でも今期より5.2ポイント上昇の▲11.4を予想している。

売上額DI(「増加」−「減少」の社数構成比)

 今期(7〜9月期)の全業種総合の売上額D.I.は、▲5.8となり、前期(4〜6月期)に比べ2.9ポイント低下。
 来期(10〜12月期)についてのD.I.は、0.5となり、今期に比べ6.3ポイントの上昇を予想している。

収益DI(「増加」−「減少」の社数構成比)

 今期(7〜9月期)の全業種総合の収益D.I.は、▲16.6となり、前期(4〜6月期)に比べ0.5ポイントの上昇。
 来期(10〜12月期)についてのD.I.は、▲11.4となり、今期に比べ5.2ポイントの上昇を予想している。

対前期比売上額DI 2022年
10月〜12月
2023年
1月〜3月
2023年
4月〜6月
2023年7月〜9月 2023年
10月〜12月
予想
見通し 実 績
増加した 39.5 30.1 35.3 29.8 35.8 32.3
変わらず 24.2 26.4 26.5 38.7 22.6 35.9
減少した 36.3 43.5 38.2 31.5 41.6 31.8
「増加」― 「減少」 3.2 ▲13.4 ▲ 2.9 ▲ 1.7 ▲ 5.8 0.5

対前期比収益DI 2022年
10月〜12月
2023年
1月〜3月
2023年
4月〜6月
2023年7月〜9月 2023年
10月〜12月
予想
見通し 実 績
増加した 29.5 20.5 24.3 19.9 26.8 24.1
変わらず 26.3 28.6 34.3 39.8 29.8 40.4
減少した 44.2 50.9 41.4 40.3 43.4 35.5
「増加」― 「減少」 ▲14.7 ▲30.4 ▲17.1 ▲20.4 ▲16.6 ▲11.4

*このレポートは高岡市内172社、射水市内等22社、計194社について景気の現況と 見通しについて調査を行ったものです。(回答168社、86.6%)

 今期(2023年7月〜9月)の景況レポート

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