振り込め詐欺等にご注意ください!

木々の緑の深みも増し、夏めいた季節を迎え、会員の皆様におかれましては、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
平素は、観音寺信用金庫の業務運営に格別のご理解とご支援を賜り、厚く御礼申し上げますと共に、ここに謹んで第104期(令和4年度)の事業概要並びに決算の状況につきましてご報告申し上げます。

国内外情勢

さて、昨年の国内経済は年初に新型コロナウイルスの第6波の感染拡大を受け経済活動が制限されましたが、その後第7波より政府の対応が経済活動の両立を志向するウィズコロナに移行したことにより、景気の持ち直しの動きが見られました。特に、全国旅行支援や水際対策の緩和により観光地などは賑わいが戻りつつあります。

一方、ロシアによるによるウクライナ侵攻などを契機とした国際的な原材料価格の高騰や日米の金利差を背景とした急激な円安の進行により、企業物価の上昇に拍車をかけ、価格転嫁が困難な中小零細企業の業績が悪化傾向にあります。

この様に日本経済を取り巻く環境は不確実性が益々増しておりますが、取引先の企業が経済情勢の激しい動きに翻弄されることのないよう、資金繰りをはじめウィズコロナの時代を生き抜くための事業承継・事業再構築・収益力改善などに関する課題解決を全力で取り組んでまいりました。

金融面

金融面を見ると、長引く金融緩和政策が継続される中で預貸金利鞘が縮小し、加えて債券安、株安等、有価証券運用益などの資金収益の確保が厳しい1年となりましたが、収益構造の見直しや、環境変化に対応した競争力の強化を図り、地域と共に歩み続ける協同組織金融機関として、お客様と収益の確保を共有化する持続可能なビジネスモデルの変革に取り組んでまいりました。

業績面

業績面では預金積金の期末残高は3,563億23百万円、前期比82億74百万円、2.37%の増加となりました。貸出金はコロナ感染症が長期化する中、事業所への資金繰り支援及び補助金・助成金申請支援による課題解決型金融を推し進めるとともに、エネルギー関連等の新成長分野へ積極的な取り組みを行うことにより、期末残高は1,698億31百万円、前期比52億円48百万円、3.18%の増加となりました。また、保有する有価証券残高は、2,050億62百万円、前期比10億23百万円、0.49%の減少となりました。

預金積金残高

前期預金積金期末残高 今期預金積金期末残高
348049百万円 356323百万円

収益面

収益面では経常収益47億57百万円、前期比1億13百万円、2.32%の減収に、業務収益45億73百万円、前期比2億1百万円、4.22%の減収に、資金運用収益41億99百万円、前期比46百万円、1.09%の減収に、経常費用22億71百万円、前期比3億63百万円13.78%の減少、業務費用21億31百万円、前期比3億23百万円、13.16%の減少となり結果、当期純利益は18億10百万円、前期比1億83百万円、11.24%の増益となりました。

金融機関の健全性を示す自己資本比率は20.56%と強固な財務基盤を維持いたしております。

純利益

前期純利益 今期純利益
1627百万円 1810百万円

終わりに

令和5年度も収益環境は厳しい状況が予想されますが、金融機関に求められる事案は多岐にわたっております。地方創生並びに地域経済の活性化、私ども地域金融機関に課せられた課題は山積みしておりますが、地域金融機関の責務と真摯に受け止め、当金庫は単なる金融業ではなく、地域社会や地域の中小企業にとってなくてはならない「地域の総合サービス業」として存在価値を発揮したいと考えております。

もとより当金庫は地域金融機関として、豊かで持続可能な地域社会づくりを目指し、長期的な視野のもとで中小企業の育成と地域の発展の取り組んでまいりました。協同組織金融機関として社会的使命を果たし、環境の変化や経営課題に向き合いながら、より一層磨きをかけて地域と自らの持続可能性を高めるとともに、とりわけ地域活性化の推進には積極的に取組み、地域における課題解決力の強化に努める所存であります。

引続き難しい経営環境にありますが、信用金庫としての使命を果たすべく役職員一同鋭意努力してまいる所存でございます。今後ともより一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

令和5年6月
理事長 須田 雅夫

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