「地域みらい定期預金」と「地域みらい助成金」

「地域みらい定期預金」は、2008年から取り扱う当金庫の寄付型預金です。「地域みらい定期預金」の初回満期お利息の一部(お客さまからの寄付金)と、当金庫からの拠出金が「地域みらい助成金」の原資となります。 加えて特徴的なのが、「地域みらい助成金」の寄付先を、子育てや福祉、環境等、地域に資する活動に従事しているNPO等の諸団体に限定しているところ。お客さま(ご預金者)の寄付金を地域のみらいにつなげる、地域貢献性を兼ね添えた運用に努めています。

地域みらい定期預金

「地域みらい定期預金」は、2008年から取り扱う当金庫の寄付型預金です。例年、募集期間を定め、取り扱いをしています。
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当初(2008年)の商品名は、「eco.定期預金」でした。その後「街づくり定期預金」(2013年~2018年)、「梅の里再生プロジェクト支援定期預金」(2017年)、「西武SDGs応援定期預金」(2020年)、 「地域みらい定期預金」(2021年~)と名称を変更。商品特性を継承しながら継続的に取り扱っています。

地域みらい助成金

「地域みらい助成金」は、2008年から続く当金庫の寄付制度です。例年、10月~12月に助成を希望する団体を募集。選考を経て、厳正に寄付先を決定しています。
>直近の募集概要はこちら  現在は募集受付しておりません

実績 
(2008年~2025年3月の寄付実績)

助成件数 276
助成金総額 5,890万円

  • 助成団体数ではありません。(同一団体に複数助成したケースも含まれます)

助成金の活用事例

2023年度(7団体)

  1. あすなろ応援団 (杉並区)
    「あすなろ応援団」では、学校でもない、家庭でもない、子どもの第三の居場所として子ども食堂を定期的に開設し学習支援も実施。貧困や孤食対策に取組んでいます。
    子ども食堂と無料学習支援教室の運営に活用しました

    私たちは毎月1回、金曜日に子ども食堂および協働団体による無料の学習支援教室を開催しています。
    本助成金は食材や教材費等に活用しました。
    子ども食堂では、栄養バランス良く新鮮で美味しい食事を提供することを念頭にメニューを計画、食材を調達して調理しています。
    また、学習支援教室には、地域の教育経験のある社会人講師により宿題のサポートや学習の機会を提供しています。
    あすなろ応援団の活動には多くの方のお力添えが必要で、準備には苦労がつきものですが、その分、やりがいも大きいです。

  2. 特定非営利活動法人 あなたのいばしょ(千代田区)
    「あなたのいばしょ」では、24時間365日、年齢や性別を問わず、誰でも無料・匿名で利用できるチャット相談窓口を運営。自殺対策や孤独・孤立対策に取組んでいます。
    多くの相談をお受けする環境整備に活用しました

    年々、相談件数が増加する中で、年間30万件の相談に対応する際、すべての相談者に応答できないという課題があります。
    少しでも多くの相談者に対応するため、職員を増員し、ご支援いただいたPC2台を追加することで、体制の強化を図りました。
    その結果、職員の1ヵ月の相談対応件数が昨年度の1.6倍(約13,000件/月)まで伸ばすことができ、より多くの相談者に対応できる環境が整いました。

  3. 新井薬師前駅周辺地区まちづくり協議会  (中央区)
    「新井薬師前駅周辺地区まちづくり協議会」では、“これからのふるさとまちづくり”を目指して、これまでに育んできた伝統・文化等の地域特性を活かし、魅力的で活力のある安全・安心な住みよいまちづくり目指すことを基本理念として地域住民参加による活動を行っています。
    これからの新井薬師のまちの実現に向け、2つの取組みに活用しました

    「千葉工業大学デザイン科学科との協働作業」、「上高田地形散歩-東光寺を中心に周りを歩く」の2つの取組みに活用しました。
    まち歩きイベントは協議会として5回目の開催でした。今後も会員だけでなく地域の方々にも参加を募り、ともに住み良い魅力ある街にするための新たな発見(良い点、悪い点、改善点等)を討議し実現に向け活動予定です。

  4. 一般社団法人 笑和(武蔵村山市)
    「笑和」では、就労継続支援B型事業所「ジョイナス」を運営しています。自然豊かな施設では、自分の出来る部分を増やす事を目標に、障害のあるなしにかかわらず、いろいろなことをみんなで一緒にチャレンジし、新しい可能性を発見できる場として選べる環境を提供しています。
    多肉植物栽培の施設整備に活用しました

    多肉植物を育てるための小屋や道具、苗等の購入に助成金を活用しました。
    新たな小屋は作業しやすいように棚を腰高にしました。
    身体的・体力的な事情から外作業を控えていた利用者さんも外作業への関心を持つようになり、生命力の高い多肉植物の栽培で楽しさが増したようです。
    ここ数年の猛暑等で作物への影響が心配されますが、皆の意欲の向上と工賃アップを目指して取組んで参ります。

  5. 特定非営利活動法人 神社仏閣再生推進機構 (新宿区)
    「神社仏閣再生推進機構」では、経営維持運営に困窮している神社、寺等と近隣関係者との協議会を開催して、再生策を見出す経営再生支援事業を行うこと等により、より豊かな地域社会づくりに寄与することを目的に活動しています。
    宮比神社移転の資料収集および説明会開催に活用しました

    宮比神社の移転(筑土八幡神社への遷座、合祀)についての資料の収集と、再開発の主要メンバーへの説明会開催(4回開催)に活用しました。
    当初はセミナーを開催して下宮比町再開発準備組合の方々を含め下宮比町に対して広く展開する予定でしたが、開発の状況がまだ過渡期であることから一般の方々の対象のセミナーは行わず、再開発の主要メンバーへの啓蒙活動としました。
    今回、諸事情によりと特定の方々への啓蒙活動にはなりましたが、再開発関係者には充分な説明ができ、活動としては充分な成果を納めたと思います。

  6. 特定非営利活動法人ぱれっと(渋谷区)
    「ぱれっと」では、就労・暮らし・余暇などの生活場面において障がいのある人たちが直面する問題の解決を通して、すべての人々が当たり前に暮らせる社会の実現に寄与することを目指し活動しています。
    未来のための自己防災事業に活用しました

    障がいがある人たちの災害時における見守り支援として「個別避難行動計画作成ワークショップ」を開催しました。
    これは通勤途中に災害が発生した場合を想定して、安全をどう確保できるかを考える場になります。
    イベントでは、はじめに「災害の怖さと必要な備えを知る」をテーマに専門家による講演を実施。続いてグループディスカッションを行いました。
    地震時に何に気をつけ、地震が収まったらどこへ行けばいいのか、どうやって助けを求めたらいいのか、様々な意見があがり、最後に総括(まとめ)の発表がありました。
    今後は各々の通勤経路に落とし込み、災害時の行動をまとめたツール作成をしたいと考えています。

  7. 一般社団法人 まもりすくん(昭島市)
    「まもりすくん」では、1人暮らしの方の権利と尊厳が守られ、すべての方が安心して地域で暮らせる社会を目指し活動しています。
    説明会とサポーター養成講座交流会開催等に活用しました

    見守られながら見守る、(相互見守り)サポーターの養成に向けたイベント開催やチラシの制作に活用しました。
    イベントは、「おひとりさま助け合い(地域のつながりサービス)説明会」と「サポーター養成交流会」で、2024年4月~9月までの期間、八王子市内で5回開催し、計44名の参加がありお問い合わせも来ており、今後の活動の広がりが楽しみです。

2022年度(6団体)

  1. 一般社団法人生きにくさを抱えた障害者等の支援者ネットワーク  (八王子市)

    「生きにくさを抱えた障害者等の支援者ネットワーク」は、貧困や障害等からくる“生きにくさ”からの脱却と“生き直し”がなされることを目的に2014年法人を設立。「生きにくさネットワークセミナー」開催等によりその普及に尽力している。
    「生きにくさネットワークセミナー」を開催しました!

    2023年8月28日(月)、千代田区障害者福祉センター「えみふる」にてセミナーを開催しました。テーマは、“津久井やまゆり園事件から7年「新しい戦前」と言われるこの時代に福祉の支援に携わるということ”。セミナーの内容は、以下のとおりです。

    昨今、社会保障費の減額が巧妙に、ときに露骨に断行されています。一方では安楽死をテーマにした映画や認知症高齢者の大量殺傷を描く映画がつくられています。 「高齢者は集団自殺すべきだ」という発言もネットを騒がせました。若い世代はこれから自分たちへ課せられている社会負担の重圧を少しずつ声にしていくのではないかとも思われます。 高齢の側の人たちにも迷惑をかけないうちにきれいに死にたい、という風潮が広がっています。福祉は本来、「死なずに生きていきましょう」というメッセージと共になされる社会的営為のはずですが、こうした風潮に対してどんな応え方ができるのでしょうか。 そんなことを一緒に考えていくことができればと思います。(フライヤーより抜粋)

    33名(うち6名は学生)に参加いただき、講演やトークセッションを通じて福祉のあり方について考える場になりました。

    1. 一般社団法人カドリー・コアラズ(三鷹市)

      「カドリー・コアラズ」は、コアラの子育てのように、全身全霊で子どもを育くみ、寄り添い、見守り、独り立ちさせる存在でありたいと2018年に法人を設立。信条は、「一人一人の価値を認め、活かし、手を携えて未来を創造し、人類をアップグレードできる子どもたちを応援します」。愛をもって人類をより豊かにすることを目的に、希望を持てる未来を創造する活動を展開している。
      「カドリー・コアラズ・デジタル・クラフツマン・スクール」を開催しました!

      2023年7月15日(土)、スクール(体験会)を開催しました。本スクールは、地域の子どもたちを対象に実施。デジタルコンテンツに触れながら文章の打ち込みや英語レッスン、プログラミングを活用した動画作り等を体験する学びの場です。
      デジタルネイティブな子どもたちだからこそ、デジタルエクスプレッション(電子表現)に触れて、自己表現ができる学びの場になればと企画しました。
      当日、子どもたちは、英語でパソコン操作をすることに興味津々。スクラッチプログラミングは、先輩先生として小学4年生のJ.N君を招致して、 クラスの係活動として作ったScratch(スクラッチ)のPR動画についてプログラミングしたデータを見ながら作り方を説明してもらいました。
      保護者からは、子どもたちが楽しく没頭している様子に大変驚いた様子で、今後もSTEAM教育の一環として展開していってほしいといった期待のコメントを多数お寄せいただきました。

      1. スキルノート(府中市)

        「スキルノート」は、生き方・はたらき方をより良くするための知識・スキル習得や行動変化の支援をしているパラレルキャリア・ワーカー。2013年に個人事業として活動を開始。 教育研修に関する学びの場づくりを企画自治体や非営利団体、企業等との連携により企画・実施している。 専門領域は、コミュニケーション・ファシリテーション・多様なキャリア支援。オンラインを活用して約400回7,000人超の参加実績がある。
        ワークショップ「スキルノート®」を開催しました!

        2023年6月3日(土)、「LIGHT UP LOBBY」(府中市)でワークショップを開催しました。参加者が実現したい“自分らしい生き方・はたらき方”を見つけるきっかけを提供することを目的にワーク形式で実施するものです。
        当日は荒天明けの青空とけやき並木の緑の下、定員を上回る22名に参加いただきました。ワークブック「スキルノート®」を用いて自分自身のスキルや必要な知識を整理。 今後達成していきたい目標を設定し、他の受講者との対話を通じて視野を広げ、考えを深めることで、自分自身が果たすべき期待役割を明確にしていただきました。
        自分の“本当の好き”を見つけたり、“新しい何かに挑戦する”ことを決意したり。その内容や手段は異なるけれど、どこか価値観を共有している仲間との出会いの場にもなったようです。

        1. 特定非営利活動法人ツナグバズクリ(国分寺市)

          「ツナグバズクリ」は、人と人のつながりの希薄さが大きな課題として叫ばれて久しい昨今、自分らしく自由につながることのできる温かで優しい場所を育んでいくことが、未来のまちづくりの一助になると一念発起し2015年に法人を設立。 2016年、国分寺市に「カフェいろいろ びより」をオープン。“ツナグバヅクリ”に向けた活動に尽力している。
          ホームページをリニューアルしました!

          助成金を活用して、懸案点があったホームページのリニューアル(2023年7月26日新サイトをアップ)をしました。
          改善点は3点あって、
          1つめは、今まで掲載ができなかった日替わりの店主さんや、まいにちマルシェ(委託販売)等の施設利用者のみなさまの情報を、個々にわかりやすく紹介することができるようになったこと。
          2つめは、「カフェいろいろ びより」のアクティブユーザー(主体的な利用者)の活動支援をホームページで積極的にできるようになったこと。
          3つめは、リニューアルに伴い、カレンダーやギャラリー等の毎月の情報更新を、スタッフの手でできるようになって、メンテナンスもしやすくなったことです。
          ホームページとSNSを有効な情報発信とコミュニケーションツールに活用することができるようになりました。新たなホームページは、スマートフォンでも見やすくなったと好評です。

          1. 特定非営利活動法人日本ピーススマイル協会(新宿区)

            「日本ピーススマイル協会」は、2018年に法人を設立。“最高の教育は人を生かす教育”という哲学のもと、主に青少年の自殺とうつを予防し、なくすため、特にbeingとdoing両面の自己肯定感と幸福度、人間性を高めるワークショップ型プログラムを提供している。
            2つのワークショップを開催しました!

            助成金を活用して、2つのワークショップと活動報告会を行いました。1つめは、2023年6月24日(土)に開催した「バナナでフェアトレードとフードロスを考える」です。講師に埼玉大学の教授をお招きし、 フィリピン産規格外パランゴンバナナ(フェアトレードバナナ)を使ってジュースを作るワークを実施。美味しく楽しく学べるイベントです。2つめは、2023年8月18日(金)に開催した「簡単にできるアートフラワーのプレズリウム作り」です。 材料は、新宿区の造花・ドライフラワー・花材・インテリア雑貨を扱う企業に協力いただき、オリジナルのプレズリウム作りが行われました。
            なお、いずれのワークショップも、ワークだけでなく、青少年向けの自己肯定感向上に向けたセミナーを後半に合わせて行い、その普及に努めました。

            1. ねりまワインプロジェクト(練馬区)

              「ねりまワインプロジェクト」は、プロジェクトを2018年に始動。練馬産ぶどうによる“地産地消だから”ではなく”美味しいから“選ぶクオリティの高い地域ブランドワインを開発。 23区最大の農地を誇る練馬区を「食農文化のまち」としてアピールする活動に従事する。また、ぶどう栽培からワイン醸造まで関わる「ねりまワインファームメイト」を募集。 ワイン造りの工程や完成したワインを楽しむイベントを随時企画・開催している。
              資材の購入やイベント開催に活用しました!

              助成金で畑の資材の設置、メンテナンスを行い、ヨガイベントや葡萄の芽のてんぷらを食す等のイベントを開催しました。
              参加者にも「食農文化のまち」を堪能いただけたようで、これからも練馬の畑を通じて地域がつながるイベントを企画できればと思います。