ごあいさつ

平素は、当金庫に対しまして格別のご高配を賜り厚くお礼申し上げます。
 昨年度のわが国経済は、ようやく新型コロナウイルス感染症にも慣れて落ち着いてきましたが、通常に近い経済活動を取り戻すには、もう少し時間が必要であり、景気が停滞する状況となりました。  当地方においても、その影響により需要の低迷や先行き不透明感などから、景気の下振れが不可避な状況となっており、引続き厳しい状況が続いています。  このような中においても、この難局を乗り越え、成長経路に乗せていくために、岸田政権が掲げる「新しい資本主義」の旗印のもと、1. 物価高騰・賃上げへの取組、2. 円安を活かした地域の「稼ぐ力」の回復、3. 「新しい資本主義」の加速、4. 国民の安全の4つを柱とする総合的な経済政策が決定され、今後の地域経済が、再び景気回復軌道に復帰することが期待されるところです。
  当地方に本店を置く唯一の地域金融機関として、本年6月9日に金庫創立101周年を迎えることが出来ました。これもひとえに地域の皆様のご支援、ご愛顧の賜物と感謝し、その先の更なる100年へ繋げてまいります。
 「ひたむき こだわる 正々堂々 礼儀正しい」を経営の原点に置き、当地方の金融を担っている事を自覚し、コンサルティング機能を充実し、成長性を見極めて、金融仲介機能を発揮して、地域経済の成長・活性化に寄与することが当金庫の使命であります。経済活動がコロナ感染拡大前の水準まで回復するには、相当の時間を要するものと思われますが、取引先の資金繰りを支え、事業継続を徹底的に支援し地元経済の回復に努めてまいります。  当金庫は、「長期3か年経営計画」に基づき、貸出金を中心とした確固たる収益基盤を確立するとともに、地域に対する責任と使命を自覚し、その役割を果たすため、自らを変革してまいります。①安定した収益、②組織力の向上 (人材育成) 、③デジタル化への対応、④地域活性化への対応を実践してまいります。  また、地域金融機関としての当金庫の方向性は、「原点回帰」であります。「原点回帰」の具体的な行動とは、①貸出金を中心にした収益の確保、②お客様との信頼関係の強化、③経費削減、④人材育成、⑤100周年企業であります。
 当地方の発展・成長のために、当金庫しかできない「地域貢献」があります。いつも地域の活性化のために役職員は何をなすべきかを常に考えて、特に創業・事業承継・経営支援に重点を置き、コンサルティング機能の向上に力をいれてまいります。
令和3年度よりスタートした『長期3か年経営計画 NEXT STAGE~100年の感謝、想いをかたちに未来を創る~』のもと、「安定した収益・財務基盤の確立」「組織力の向上」「デジタル化への対応」「地域活性化への対応」の4つを柱として、当金庫がこれまで以上に地域での存在感を高めていくことを目指し役職員が一丸となって努めた結果、預金117,015百万円、貸出金47,917百万円、当期純利益276百万円、自己資本比率28.65%、不良債権比率4.31%と健全性を維持することができました。これもひとえに会員ならびにお取引先各位のご支援、ご愛顧の賜物と厚く感謝申し上げます。
今年度 (2023年度) はそうした地域経済の下、『長期3か年経営計画 NEXT STAGE~100年の感謝、想いをかたちに未来を創る~』に則り、「経営理念」「ビジネスモデル」を念頭に置き、PDCAサイクルを繰り返し、“健全経営”を目指してまいります。 当金庫のビジネスモデルは、「貸出金を中心とした確固たる収益基盤を確立するとともに、地域に対する責任と使命を自覚し、その役割を果たすため、自らを変革する。」であります。 長期経営計画をベースとして単年度計画の予算・施策を立案【P】、四半期毎に実施状況【D】の確認を行い【C】、期待された効果が現れない場合、改善策を立案、実施【A】し、目標を達成します。 本計画においても経営理念に基づき、貸出金を中心にした安定した収益を確保し「ひたむき こだわる 正々堂々 礼儀正しい」を経営の原点とします。「理念とソロバン」のバランスを図り、当金庫を発展するべく一人ひとりが日々努力を重ねる意欲の高い職場とし、全員で力を合わせ、不祥事を起こさせない強固な組織にします。
当金庫は、コンプライアンス態勢の一層の充実強化を図り、地域・規模・特性等を踏まえた統合的リスク管理態勢 (内部統制の構築) の強化を推進し、地域になくてはならない地域金融機関として、役職員一同が邁進していく所存でございますので、今後とも一層のご支援・ご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
令和5年6月