ごあいさつ

 皆さまにおかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
 平素のご愛顧とご支援に対しまして、心より御礼を申し上げます。

 令和4年度の世界経済は、ロシアのウクライナ侵攻に伴う資源価格の高騰や物価上昇により、各国におけるインフレ抑制のための金融引締め政策が進みました。
 また、日本経済においても、世界各国が利上げに動く中、金融緩和策の維持を受けた内外金利差の進展により円安が進み、輸入価格の上昇、原材料高に伴う物価高を招いています。一方で、大企業を中心に、近年にない賃上げの動きも見られています。
 鹿児島県内においても、これまでコロナ禍の影響を強く受けていた飲食・観光業の復調もうかがえるなど、持ち直しの動きが見え始めているほか、かごしま国体の開催や、インバウンドの再開など明るい話題もありますが、人手不足や原材料価格の高騰などの不安材料は未だ多く、今後、需要の回復をいかに取り込んでいけるかが課題と言えます。

 こうした中で、令和4年度は、お客さまへの積極的なアプローチにより信頼関係を深め、お取引先の課題解決と地域創生に取り組みました。具体的には、ゼロゼロ融資先を中心とした事業継続のための本業支援、販路開拓やIT化支援、事業承継・M&A支援、補助金申請のサポートや各種支援機関との連携により、地域活性化事業等を実施いたしました。

 今後も、地域経済や中小企業を取り巻く環境は、人口減少等の社会問題、原材料価格の高騰などにより、厳しさは続くものと思われます。このような中、当金庫は、お取引先の課題解決に注力して、その成長に貢献し、お取引先の発展が地域活性化に繋がっていくことの役割を果たしてまいりたいと考えます。また、当金庫においては、それらの取組みを通じて職員が成長するとともに、働きがいを感じ、更なる取引先の課題解決を推進するという好循環を生み出していくことを目指してまいります。
 さらに、経営環境に合わせてIT化やデジタル化を進め、事務の効率化・生産性向上を通じて、お客さまへの金融サービスの維持・向上にも取り組んでまいります。

 DXの進展、脱炭素化など、私たちを取り巻く環境は急速に変化していますが、その変化に対応しつつ、会員の皆さま、地域の皆さまに愛され親しまれる金融機関としての使命を果たしてまいりますので、今後とも更なるご支援を賜りますようお願い申し上げます。

理事長 永倉 悦雄