SECOND LIFE セカンドライフ

セカンドライフにお金で困らないための準備額はいくらか?

日本は世界でも有数の長寿国。
人生90年と言われていますが、長生きすることは素晴らしいことでも、その分だけ生活費も必要になります。
将来、貯蓄が底を尽き「まさか、こんなことになるとは?」だけは避けたいですね。

公的年金はいくらもらえるの?

セカンドライフの主な収入源は公的年金です。
当てにできないとの意見も聞こえてきそうですが、公的年金なしの状態では、セカンドライフの生活は成り立ちません。

それでは、現時点での公的年金の
平均受給額はいくらでしょうか?

〈図表1〉 パターン別・公的年金の平均受給額
平均受給額
国民年金のみの方(単身者)月額54,497円
国民年金のみの方(ご夫婦)月額108,994円
厚生年金に加入していた方(65歳以上単身者)月額179,578円
夫は厚生年金に加入(65歳以上)、妻は国民年金のみに加入月額234,075円
ご夫婦共働き(ご夫婦ともに厚生年金に加入・65歳以上)月額287,962円

平成26年度・厚生年金保険・国民年金事業の概況より(厚生労働省年金局)試算


セカンドライフは毎月いくらかかるのか?

「平成28年度 生活保障に関する調査(速報版)」(公益財団法人 生命保険文化センター)によると、夫婦2人の老後の「最低日常生活費」の平均は「月額22.0万円」でした。ただし、住宅のリフォーム、旅行、病気(介護)などの費用も必要ですので、支出をこの月額22万円だけでしか考えないのでは、将来、貯蓄が底を尽いてしまう危険性が高くなります。

したがって、ゆとりを持たせた試算が必要です。

夫婦2人の老後の「ゆとりある生活費」の平均は
「月額で34.9万円」。

この金額を目安に老後の生活費を考えてみましょう。

通帳 お札

公的年金だけでは不足する金額はいくらか?

「見たくない!」金額かもしれませんが、「見なかったことにする!」では、将来、しっぺ返しがあなたを待っているかも?

さらに、60歳で定年退職しその後は無職の場合、現時点では公的年金の支給開始年齢が65歳からですので、その5年間の生活費の確保も必要です。その5年間で退職金・預貯金が底を突いてしまったケースも増えてきています。

〈図表2〉 公的年金だけでは不足する金額はいくらか?(夫婦の場合)
 公的年金の月額
平均受給額(※)
月額の
生活費(※)
月額の
不足額
年間の
不足額
65歳~90歳までの
不足額(25年間)
国民年金のみの方約11万円約35万円24万円288万円7,200万円
夫は厚生年金に加入、
妻は国民年金のみに加入
約23万円12万円144万円3,600万円
ご夫婦共働き
(ご夫婦ともに厚生年金に加入)
約29万円6万円72万円1,800万円

㈱エスティライフ調べ(※)<図表1>の金額、「ゆとりある老後生活費・平均」を千円単位四捨五入している。

飛んでいくお金

セカンドライフに向けての対策はどうするべきか?

セカンドライフに向けた対策は、次の2点です。

①セカンドライフの開始を遅らせる
②セカンドライフの生活費の準備をしっかり

①は「健康とキャリア」の両方が必要で、当てにできない部分でもありますので、①に頼りすぎると、単なる問題の先送りにしかならないかもしれません。

したがって、②の準備をしっかりと行うのが、王道。しかも、50代からの準備では、よほど頑張らないと間に合いません。早い時点で、年金定期預金、個人向け国債、投資信託を使って、時間を武器に「貯める」+「増やす」を行っていきましょう。

老夫婦