景況レポート
(2024年1月~3月期実績、2024年4月~6月期見通し)
今期(1~3月)は、能登半島地震の影響による消費の低迷や一部生産活動の落込みにより、ほとんどの業種で売上額・売上数量・収益ともに前期を大幅に下回る結果となった。
来期(4~6月)については、消費および生産活動の回復や震災からの復旧復興に伴う建設関連需要、不動産取引等の拡大により売上額・売上数量では持ち直しが見込まれる一方、原材料高や人件費等の増加を吸収しきれず、収益では今期より低下を予想する業種も見られる。
概況
2024年2月の有効求人倍率は、全国平均1.26倍で前月比0.01ポイント低下(富山県は1.41倍で前月比0.02ポイント低下)。一方、3月の国内企業物価指数(速報値)は前月比+0.2%、前年比では+0.8%となり、前年比の伸び率は2カ月連続で前月の伸び率を上回った。
当庫の調査においては、今期(1~3月)の景況感(D.I.)は、前期における予想のとおり、売上、収益ともに大幅な低下となった。
来期(4~6月)については、売上、収益ともに若干上昇する見通しとしている。
令和6年1月~3月期の日経平均株価は、日米の金利差拡大による円安の進行や米国株価の上昇などにより、期間を通して上昇基調が続き、2月下旬にバブル期の史上最高値38,915円を34年ぶりに更新した後、3月には40,000円を超え、40,369円で引けた。
日経平均株価(単位:円)
最高 | 最低 | |
1月 | 36,546 | 33,288 |
2月 | 39,239 | 36,011 |
3月 | 40,888 | 38,695 |
業況
今期(1~3月期)の全業種の業況(前年同期と比較した増減率の平均)は、売上額▲2.8%、売上数量▲2.3%、収益が▲3.1%となり、前期(10~12月期)との比較においては、売上額、売上数量、収益ともに減少した。
また、今期における全業種平均での売上額D.I.は、前期より27.7ポイント低下の▲28.9と12期ぶりの低水準となり、収益D.I.も31.3ポイント低下の▲29.0と4期ぶりの低水準となった。
来期(4~6月期)見通しの全業種平均のD.I.は、売上額で今期より9.7ポイント上昇し▲19.2を予想、収益では今期より3.2ポイント上昇の▲25.8を予想している。
売上額DI(「増加」-「減少」の社数構成比)
今期(1~3月期)の全業種総合の売上額D.I.は、▲28.9となり、前期(10~12月期)に比べ27.7ポイント低下。
来期(4~6月期)についてのD.I.は、▲19.2となり、今期に比べ9.7ポイントの上昇を予想している。
収益DI(「増加」-「減少」の社数構成比)
今期(1~3月期)の全業種総合の収益D.I.は、▲29.0となり、前期(10~12月期)に比べ31.3ポイントの低下。
来期(4~6月期)についてのD.I.は、▲25.8となり、今期に比べ3.2ポイントの上昇を予想している。
対前期比売上額DI | 2023年 4月~6月 |
2023年 7月~9月 |
2023年 10月~12月 |
2024年1月~3月 | 2024年 4月~6月 予想 |
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見通し | 実 績 | |||||
増加した | 35.3 | 35.8 | 35.1 | 17.5 | 23.9 | 20.2 |
変わらず | 26.5 | 22.6 | 28.6 | 37.3 | 23.3 | 40.4 |
減少した | 38.2 | 41.6 | 36.3 | 45.2 | 52.8 | 39.4 |
「増加」―「減少」 | ▲ 2.9 | ▲ 5.8 | ▲ 1.2 | ▲27.7 | ▲28.9 | ▲19.2 |
対前期比収益DI | 2023年 4月~6月 |
2023年 7月~9月 |
2023年 10月~12月 |
2024年1月~3月 | 2024年 4月~6月 予想 |
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見通し | 実 績 | |||||
増加した | 24.3 | 26.8 | 35.3 | 19.3 | 19.2 | 14.2 |
変わらず | 34.3 | 29.8 | 31.7 | 34.3 | 32.6 | 45.8 |
減少した | 41.4 | 43.4 | 33.0 | 46.4 | 48.2 | 40.0 |
「増加」―「減少」 | ▲17.1 | ▲16.6 | 2.3 | ▲27.1 | ▲29.0 | ▲25.8 |
*このレポートは高岡市内201社、射水市内等22社、計223社について景気の現況と 見通しについて調査を行ったものです。(回答194社、87.0%)