高岡信用金庫

景況レポート

(2024年4月~6月期実績、2024年7月~9月期見通し)

今期(4~6月)は、能登半島地震の影響や景気の先行き不透明感による足踏みが見られるものの、一部生産活動および個人消費の持ち直しにより、製造業の一部や卸売業、建設業を除き、ほとんどの業種で売上額・売上数量・収益ともに前期を上回る結果となった。

来期(7~9月)については、製造業の一部、建設業、不動産業で売上額・売上数量・収益ともに回復を見込む一方、生産活動、個人消費ともに伸び悩みが見られることから、ほとんどの業種では今期より低下を予想している。

概況

2024年5月の有効求人倍率は、全国平均1.24倍で前月比0.02ポイント低下(富山県は1.39倍で前月比0.04ポイント低下)。一方、6月の国内企業物価指数(速報値)は前月比+0.2%、前年比では+2.9%と5カ月連続で前月の伸び率を上回り、2023年8月以来の高い伸び率となった。

当庫の調査においては、今期(4~6月)の景況感(D.I.)は、売上、収益ともに、前期における予想を上回る上昇となった。

来期(7~9月)については、売上、収益ともに低下する見通しとしている。

令和6年4月~6月期の日経平均株価は、4月中旬、米国中央銀行による早期の利下げ期待後退や中東情勢の緊迫化などにより、37,000円台前半まで下落したが、4月下旬には中東情勢への過度な警戒感が和らぎ、38,000円台まで上昇した。その後、6月中旬まで38,000円~39,000円程度で推移し、6月下旬、米国株価の上昇に伴い、39,000円台後半まで上昇し、39,583円で引けた。

日経平均株価(単位:円)

 最高最低
4月39,83837,068
5月39,10338,054
6月39,66738,102

業況

今期(4~6月期)の全業種の業況(前年同期と比較した増減率の平均)は、売上額▲1.0%、売上数量▲0.9%、収益が▲1.0%となり、前期(1~3月期)との比較においては、売上額、売上数量、収益ともに増加した。

また、今期における全業種平均での売上額D.I.は、前期より31.4ポイント上昇の2.5と6期(1年6カ月)ぶりのプラスとなり、収益D.I.も24.4ポイント上昇の▲4.6といずれも前期での予想を上回る結果となった。

来期(7~9月期)見通しの全業種平均のD.I.は、売上額で今期より6.1ポイント低下し▲3.6を予想、収益でも今期より13.0ポイント低下の▲17.6を予想している。

売上額DI(「増加」-「減少」の社数構成比)

今期(4~6月期)の全業種総合の売上額D.I.は、2.5となり、前期(1~3月期)に比べ31.4ポイント上昇。

来期(7~9月期)についてのD.I.は、▲3.6となり、今期に比べ6.1ポイントの低下を予想している。

収益DI(「増加」-「減少」の社数構成比)

今期(4~6月期)の全業種総合の収益D.I.は、▲4.6となり、前期(1~3月期)に比べ24.4ポイントの上昇。

来期(7~9月期)についてのD.I.は、▲17.6となり、今期に比べ13.0ポイントの低下を予想している。

対前期比売上額DI 2023年
7月~9月
2023年
10月~12月
2024年
1月~3月
2024年4月~6月 2024年
7月~9月
予想
見通し実 績
増加した 35.8 35.1 23.9 20.2 37.7 30.4
変わらず 22.6 28.6 23.3 40.4 27.1 35.6
減少した 41.6 36.3 52.8 39.4 35.2 34.0
「増加」―「減少」 ▲ 5.8 ▲ 1.2 ▲28.9 ▲19.2 2.5 ▲ 3.6
対前期比収益DI 2023年
7月~9月
2023年
10月~12月
2024年
1月~3月
2024年4月~6月 2024年
7月~9月
予想
見通し 実 績
増加した 26.8 35.3 19.2 14.2 31.1 21.6
変わらず 29.8 31.7 32.6 45.8 33.2 39.2
減少した 43.4 33.0 48.2 40.0 35.7 39.2
「増加」―「減少」 ▲16.6 2.3 ▲29.0 ▲25.8 ▲ 4.6 ▲17.6

*このレポートは高岡市内202社、射水市内等23社、計225社について景気の現況と 見通しについて調査を行ったものです。(回答196社、87.1%)

今期(2024年4月~6月)の景況レポート