高岡信用金庫

景況レポート

(2024年7月~9月期実績、2024年10月~12月期見通し)

今期(7~9月)は、能登半島地震や物価高の影響による消費の伸び悩みが見られるほか、ほとんどの業種で低調な動きとなっているものの、製造業の一部や建設業では売上、収益ともに前期を上回る結果となった。

来期(10~12月)については、今後の物価や個人消費、国内経済対策、海外景気等の動向にもよるが、ほとんどの業種で回復を見込んでいる。

概況

2024年8月の有効求人倍率は、全国平均1.23倍で前月比0.01ポイント低下(富山県は1.37倍で前月比0.01ポイント低下)。
一方、9月の国内企業物価指数(速報値)は前月比0.0%、前年比では+2.8%と前月の伸び率を上回り、今年5月以降高い水準で推移している。また、今期(7~9月)の消費活動指数(季節調整済・旅行収支調整済)は97.2(2015年=100)となり、前期比では+0.1%、前年同期比では▲0.8%であった。

当庫の調査においては、今期(7~9月)の景況感(D.I.)は、売上、収益ともに、前期を下回る上昇となった。

来期(10~12月)については、売上、収益ともに上昇する見通しとしている。

令和6年7月~9月期の日経平均株価は、7月上旬に史上最高値である42,224円をつけた後、円高進行や米国景気減速懸念により徐々に下落し、8月上旬には過去最大の下落幅を記録するなど31,000円台まで下落した。その後は日米金融政策への期待感から持ち直しの動きとなり、37,919円で引けた。

日経平均株価(単位:円)

 最高最低
7月42,22437,667
8月38,64731,458
9月39,82935,619

業況

今期(7~9月期)の全業種の業況(前年同期と比較した増減率の平均)は、売上額▲0.5%、売上数量▲1.3%、収益が▲1.1%となり、前期(4~6月期)との比較においては、売上額は若干増加し、売上数量、収益は減少した。

また、今期における全業種平均での売上額D.I.は、前期より6.2ポイント低下の▲3.7ととなり、収益D.I.も6.5ポイント低下の▲11.1といずれも前期を下回る結果となった。

来期(10~12月期)見通しの全業種平均のD.I.は、売上額で今期より8.0ポイント上昇し4.3を予想、収益でも今期より8.9ポイント上昇の▲2.2を予想している。

売上額DI(「増加」-「減少」の社数構成比)

今期(7~9月期)の全業種総合の売上額D.I.は、▲3.7となり、前期(4~6月期)に比べ6.2ポイント低下。

来期(10~12月期)についてのD.I.は、4.3となり、今期に比べ8.0ポイントの上昇を予想している。

収益DI(「増加」-「減少」の社数構成比)

今期(7~9月期)の全業種総合の収益D.I.は、▲11.1となり、前期(4~6月期)に比べ6.5ポイントの低下。

来期(10~12月期)についてのD.I.は、▲2.2となり、今期に比べ8.9ポイントの上昇を予想している。

対前期比売上額DI 2023年
10月~12月
2024年
1月~3月
2024年
4月~6月
2024年7月~9月 2024年
10月~12月
予想
見通し実 績
増加した 35.1 23.9 37.7 30.4 29.8 31.4
変わらず 28.6 23.3 27.1 35.6 36.7 41.5
減少した 36.3 52.8 35.2 34.0 33.5 27.1
「増加」―「減少」 ▲ 1.2 ▲28.9 2.5 ▲ 3.6 ▲ 3.7 4.3
対前期比収益DI 2023年
10月~12月
2024年
1月~3月
2024年
4月~6月
2024年7月~9月 2024年
10月~12月
予想
見通し 実 績
増加した 35.3 19.2 31.1 21.6 26.3 28.3
変わらず 31.7 32.6 33.2 39.2 36.3 41.2
減少した 33.0 48.2 35.7 39.2 37.4 30.5
「増加」―「減少」 2.3 ▲29.0 ▲ 4.6 ▲17.6 ▲11.1 ▲ 2.2

*このレポートは高岡市内200社、射水市内等23社、計223社について景気の現況と 見通しについて調査を行ったものです。(回答192社、86.1%)

今期(2024年7月~9月)の景況レポート