稚内しんきんの取組と方針

地域密着型金融の取組（2020年4月～2021年3月）

2021年7月

当金庫は、創立以来「地域との共存共栄」を掲げる信条のもと、地域や住民にとってなくてはならない「地元の金融機関」であり続けることを目的に、日常的・継続的な相談・支援および関係強化を図っておりますが、2020年度は以下の項目に重点を置き、地域密着型金融推進に取組んで参りました。

１．顧客企業に対するコンサルティング機能の発揮

（１）ライフステージ等に応じた取引先企業の支援

①創業・新事業開拓を目指す企業への支援
地域・外部機関等と連携し、創業・新事業開拓に係る相談や事業計画の策定、創業時に各自治体等が設けている補助金・助成金の申請手続き支援、稚内信用金庫制度融資、更には稚内市内の中央・南・東地区を地域再生重要拠点とした「地域活性化資金」を通じて、開業資金等の支援を実施しております。
②成長段階における更なる飛躍が見込まれる企業への支援
信用金庫間のネットワークを活用した『第15回ビジネスフェア2020』（主催）（一社）東海地区信用金庫協会、『北の恵み食べマルシェ 2020 ONLINE 』（主催北の恵み食べマルシェ実行委員会）への出展斡旋、『食のビジネスマッチング 2020 in 稚内』（共催：公益財団法人北海道中小企業総合支援センター）の開催などにより、ビジネスマッチングを活用した販路拡大等の支援を実施しております。併せて、不動産担保や第三者保証に過度に依存しない稚内信用金庫制度融資やシンジケートローンへの対応も実施しております。
③経営改善が必要な企業への支援
企業の金融円滑化を図るとともに、制度融資を活用し、経営の安定および営業店、審査部が連携を図りながら貸付条件変更等に積極的に対応し、モニタリング等を通じて事業改善の進捗状況を確認しながら継続的に事業再生支援を実施しております。
④事業継続に向けた支援
新型コロナウイルス感染症による資金繰り悪化へ迅速に対応すべく、2020年2月に独自に無担保・無保証での貸出を創設しました。資金繰り対応と合わせ、営業店と審査部が連携し事業者の持続可能性を検討しながら経営改善支援を実施しております。
⑤事業再生や業種転換が必要な企業への支援
抜本的解決に向けた相談・指導を実施するとともに、貸付条件の変更等に積極的に対応し、モニタリングを通じて事業改善の進捗状況を確認しながら継続的に、事業再生等を支援しております。また、営業店と総合企画部が連携し事業再構築補助金申請に向けた計画作成支援を通じて、事業再生を応援しております。
⑥事業承継が必要な企業への支援
外部機関と提携し、専門家派遣を通じた個別相談会やセミナー開催により周知・支援を実施しております。また、稚内地区「稚内しんきんてっぺん士業の会」、旭川地区「旭川地区士の会」、札幌地区「札幌地区てっぺん士族の会」と連携し、様々な事業相談に対応できる体制を構築しております。

（２）コンサルティング機能の強化

日常的・継続的な営業活動において顧客企業の経営目標や課題の把握・分析・相談能力を強化するため、日常的関係の強化継続に加えて、目利き能力、コンサルティング能力向上に向けた研修への職員の派遣および企業の定量情報や定性情報の分析力を高める研修、勉強会を実施しております。

２．地域の面的再生への積極的な参画

信用金庫間のネットワークを活用した顧客組織のツアー交流事業、地元商店街および観光協会と連携した地域活性化事業へ参画等、地域社会の一員として日常的・継続的に諸団体への参加協力を実施しておりますが、特に地域経済の活性化については、地域金融機関としての負託に応えるため地域の各種経済団体等と連携し、事業活動への積極的な参画、セミナーの開催等を行なっております。
また「てっぺん塾」等によるセミナー、意見交換会の実施により、次代を担う若手経営者の育成等に注力しております。

３．地域や利用者に対する積極的な情報発信

ホームページやディスクロージャー誌を活用し、お客さまに対して地域密着型金融に係る取組に関する情報を積極的に発信しております。
また、お客さまの声を把握するための調査（お客さまアンケート）を実施し、お客さまのご意見・ご要望を真摯に受け止め、金庫経営の参考にしております。

以上の結果、地域密着型金融の取組は概ね順調に進捗したと評価していますが、今後も地域金融機関としての責務を果たすため、役職員一丸となって経営努力を重ねて参る所存でございます。

以上

2021年7月3日

「地域密着型金融推進計画」進捗状況一覧 (2020年4月～2021年3月)	195KB
経営改善支援等の取組み実績 (2020年4月～2021年3月)	123KB