平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
 さて、昨年度の我が国の経済は、30年ぶりの高い賃上げ率や3年連続で消費者物価指数が2%超の上昇率となるなど賃金と物価の好循環が形成され始め、日本銀行では金融政策の正常化に向け7月と1月に利上げを実施するなど「デフレ経済からの脱却」が進む大きな転換点を迎えた年となりました。一方で、米国のトランプ政権による相互関税導入など経済政策の予見可能性が低下したことで先行き不透明感が増しており、景気は緩やかな回復基調にあるものの加速感が出るまでには至っておりません。
 当金庫の営業地域である十勝経済においては、資材高騰による住宅投資等の減少や、大型店市場の大幅な縮小の影響等もあり個人消費は一部に弱さがみられるものの、学校・病院等の大型案件による公共事業の増加や生乳生産量の増加等もあり、全体としては持ち直しが続いています。また、基幹産業である農業生産では、管内JA取扱高が過去最高の3,770億円に達し、国内の年間食糧消費量の1割以上を産出する食糧基地として十勝農業の強さが発揮された結果となりました。
 しかしながら、この十勝でも近年では他の地域と同様に人口減少や事業所の減少、高齢化の進展といった構造的な課題に直面しております。加えて、昨今の物価上昇や人手不足など、社会経済環境の急速な変化への対応が求められております。
 このような経済環境の下、当金庫は中期経営計画「~すべては十勝のために~」の最終年度として、単年度事業運営計画に15項目の個別施策を掲げ「行動計画」及びその「ねらい」を実現するために、役職員が一丸となって事業運営に当たってまいりました。
 私ども帯広信用金庫はこれまで以上にお客さまのニーズや課題に真摯に向き合い、資金繰り支援にとどまらず、様々な経営課題の解決に資するコンサルティング機能を強化し、地域経済の担い手である地元事業者の持続的成長を役職員一同全力で支援する所存です。
 来年の創業110周年に向け、地域の皆さまに支えられ成長してきた地元金融機関として、地域密着型金融の取組みをより一層深化させ、地元十勝のさらなる発展のために誠心誠意貢献してまいりますので、今後とも変わらぬご支援・ご愛顧賜りますようお願い申し上げます。

2025年6月
理事長 中田 真光